【就労支援チーム対談】社員の健康を守るためにできることを。

2022年秋、RKKCSに就労支援チームが発足しました。看護師資格を持つ松尾さんと社会福祉士・公認心理師である田中さんに、共に現場経験を活かした業務取り組みについてと今後の展望を聞きました。
松尾さん(人事部 労務グループ 就労支援チーム)
田中さん(人事部 労務グループ 就労支援チーム)
多岐にわたる就労支援業務
━━就労支援チームの業務について教えてください。
松尾 社員の健康維持と増進のための支援全般を担っています。具体的には健康診断・人間ドックの実施、治療や精密検査が必要と診断された方への保健指導、心と身体の悩みに関する相談、治療と仕事の両立支援、それに全社的な安全衛生教育の実施や啓蒙活動、インフルエンザ予防接種の対応など多岐にわたります。
田中 健康維持のための研修も実施しています。例えば上司が部下の不調に早く気付き対処できるようにするためのラインケア研修や、自らストレスに気付いて対処する方法を伝えるセルフケア研修など。社員が社員の健康を保つためにどんな教育をしていけばいいかを考え、研修内容を組み立てるように取り組んでいます。
松尾 就労支援チームの中で私が身体面、田中さんが精神面をサポートしています。ただし心と体は表裏一体。体がきつくなれば心もきつくなりますし、心がきつくなれば体もきつくなる。そのため田中さんとは常時情報を共有しながら支援にあたっています。
その人らしく働くことが会社の発展につながる
━━社員と接する際に気を付けていることはありますか?
松尾 社員一人ひとりを知ることに問題解決の鍵があると思っています。例えば保健指導では、具体的にどんな食事をしているのかなど生活習慣をひも解いていくことでヒントが得られ、「ここを改善すればもっと良くなるかもしれない」とその方に合った方法を一緒に考えることができます。一緒に考え、健康への対策を実践していただくことが健康維持、増進につながりますので、本人の気持ちを尊重し、思いを伝えやすいような環境を用意して話を聞くことを意識しています。
田中 私たちが社員と接する上で得る情報にはとてもセンシティブな内容が含まれます。私たちを信頼して話をしてくれているので、個人情報の取り扱いについては厳重に行っています。社内での環境調整が必要な場合は上司とも連携しながら、社員の同意のもと情報を共有するようにしています。
━━会社が就労環境の改善に力を入れている理由は。
松尾 心身ともに健康だからこそ、その人らしく仕事に取り組むことができます。それが1人1人の社員の幸福になり、ひいては生産性の向上やその先の会社の発展にもつながっていくわけですので、とても大切なことだと考えています。
田中 労働環境を整えることで、健康で意欲を持って働くことができ、組織に活力が生まれます。また、様々な人が働いているわけですので、その誰もが得手不得手があり、その凹凸をうまく組み合わせることで、チームとして大きな力が発揮できると思います。できないことだけに目を向けるのではなく、できるところをしっかり伸ばすことでチームの中で貢献できる。それが、多様性の受け入れにもつながると思っています。
今年度取り組みを加速する就労支援
━━今後の展開についても教えてください。
田中 実は就労支援チームは昨年の7月にできたばかり。これまでは個々に対応していたものを、就労支援チームとして動き始めたところなので、2023年から新たな取り組みがスタートしています。
例えば支援スペースとして、4月から「健康管理室」を新設しました。保健室のようなイメージで体調不良者のためのベッドを2台用意し、松尾か私が常駐しています。 健康教育も充実させようとしており、健康管理室で相談会やテーマ別のグループワークを開催できたらいいなと企画しています。社内での対面研修を忙しくて受講できない社員のためにeラーニングも取り入れて、自身のタイミングで受講できるような環境を整えていけたらと考えています。
松尾 RKKCSの業務はデスクワーク中心で、運動不足に伴う弊害が心身に現れやすいかもしれません。健康診断などの結果から全社的な健康に対する課題も見えてきたので、今後は社員自身が健康に対する意識を高められるようなアプローチを考えていきたいですね。まだ構想段階ですが、例えば社内にヨガ教室やエアロビ教室のような体を動かせる場があるといいかもしれません。もちろん私一人でできることではないので、チームの方々と意見を交わしながらより良い環境を整えていきたいです。
健康に働き続けられるために
━━就労支援の今後の展望を教えてください。
松尾 一人ひとりがその人らしく働けるよう支えていくことが私たちの仕事です。まずは社員が気軽に相談できるような場所を作り、個々の健康を守るために何ができるかを考えて発信していきたいです。
田中 心身の状態の悪化によるリスクを未然に防ぐことが大切です。体に不調が出る前の予防の段階から支援して、社員が心身共に健康で安心して意欲的に働き続けられるようなサポートをしていきたいと思います。