エンジニアの本質と向き合ったとき、 転職は必然となりました。
SES(システム・エンジニアリング・サービス)に従事するエンジニアとして自治体向けのシステム運用・保守に長らく関わってきた村中さんは、即戦力の期待を受けて入社してきました。これまで培ってきた知見をRKKCSでどう生かそうとしているのか。前職との違い、今後の抱負も含めて話を聞きました。
自身の成長に限界を感じて
前職ではどのような仕事をしていたのですか。
前に勤めていたシステム会社は自社製品・サービスを持たず、顧客先に常駐して運用・保守業務を行うSESをメインとする会社でした。私はある自治体を担当し、庁内ネットワーク・基盤システムの運用・保守を行ってきました。自治体では新部署の創設、担当者の異動などにあわせて細かなシステム変更が頻繁に行われており、そのつどパソコンの設定からネットワーク、各業務システム、データーセンター、外部システムへの対応まで、庁内システムが円滑に稼働するためのサポート全般を行っていました。このほか、システムの現況分析をしながら必要に応じてアプリケーションの変更や新たなシステムの開発提案をすることもありました。
その会社には何年いたのですか?
15年間在籍し、2つの自治体を7年半ずつ担当しました。最初の自治体ではアプリケーションエンジニアとして、2つめの自治体ではインフラエンジニアとして業務に関わりました。アプリ開発とインフラ開発を担当したことで、幅広い知識やスキルを身につけることができました。
なぜ、転職を考えるようになったのですか?
自治体で使用する各システムは、数年に一度行われる入札(プロポーザル)によって決まります。システムが変われば、また一からその対応をしなければならず、場合によっては以前よりも機能的に劣るシステムが導入されることもあります。お客様が選んだシステムとはいえ、最善のパフォーマンスを提供できないことにエンジニアとして忸怩たる思いがありました。私たち自身も特定のシステムに対する知見を深めることができず、エンジニアとしての成長に限界を感じるようになってきました。自社製品・サービスを持っている会社にいれば、その製品をベースに技術・ノウハウが蓄積でき、お客様によりよいシステム環境を提供できると思っていました。
また、SESという働き方は基本的に受け身で、仕事をするのはお客様の職場。コミュニケーションもお客様が主導することが多く、自社への帰属意識を持ちにくいところがありました。自分たちのオフィスで働き、仲間たちとよりよいサービスを提供していくために議論を重ねていく。そんな環境への憧れもありました。
ただ、そうした思いは抱きつつも、「すぐに辞めたい」と思うほど職場や仕事に不満があったわけではありませんでした。転職サイトに登録はしましたが、自分の望むような会社でなければ無理に転職するつもりもなかったのです。
RKKCSのことはどこで知りましたか?また入社を決めたきっかけは?
登録していた転職サイトから、現在の上長にあたるマネージャーからスカウトメールをいただいたのがきっかけです。面談で話をお聞きしてこれまでのスキルが全面的に生かせそうでしたし、自社製品を持っている点も私の希望に沿っていました。マネージャーの方が私の理想とするような上司だったことも、転職を決断した大きな理由でした。
「お客様に満足してもらえるもの」に徹する。
入社後は、どのような業務に携わっていますか?
東日本地区の複数の自治体を担当し、国の主導のもとで基幹業務システムの統一・標準化を図るガバメントクラウドへの移行業務を行っています。ガバメントクラウドは、行政の業務システムを共通化・標準化し、監視運用できるようにしたネットワーク基盤で、各自治体は2025年度内に住民基本台帳、国民年金など20の基幹業務システムをガバメントクラウド上に移行することが求められています。
私も自ら手を動かして開発に関わりつつ、チーフエンジニアとしてチーム全体のプロジェクトマネジメントも行っています。
働き方はどう変わりましたか?
自社オフィスを拠点とした働き方に変わり、お客様のもとには障害発生時や打ち合わせなど必要に応じておうかがいするようになりました。オフィスではチームのメンバーはもちろん、業務に直接関わっていない社員と話をすることで様々な気づきやヒントが得られます。雑談も含め、直接コミュニケーションをとることは大切なことだと改めて感じました。
とはいえ現在は出勤するのは週の半分程度で、残りは在宅勤務をしています。コミュニケーションは大切にしながらもエンジニアとして作業に集中したい時もあり、在宅勤務を組み込むことで業務のメリハリをつけることができます。基本的に在宅勤務の日を自分で決めることができますので、有効に活用しています。
入社して感じるRKKCSの特徴や魅力はありますか?
前職はいわば特定の自治体の専任エンジニアでしたので、そこの庁内システムについての深い知識が求められていました。現在は複数の自治体様にインフラ環境の導入や保守を行うため、より幅広い知見が必要だと感じています。
入社して感じたのは、個々に与えられる裁量が大きいということです。ある程度のところまでは自らの判断で仕事を進められ、一人ひとりの意思が尊重されていると感じます
エンジニアとして今後、どのようなスキルを磨いていきたいと思っていますか?
意識していることは、「お客様に満足していただけるものでなければ価値がない」ということです。どんなに技術的な知識があっても、お客様にストレスなく使ってもらえるシステムやアプリを設計・開発できなければ意味がありません。目まぐるしく進化する技術の知識・スキルを高めることは必要ですが、エンジニアに求められているのはそうした知見を生かしてお客様にとって最高のシステム環境を構築すること。そこはブレずにやっていきたいと思っています。
前職では自治体に常駐しながら様々な課題に向き合ってきましたので、現場の実情についてはある程度、理解できているつもりです。そうした経験も生かしながら「御社に頼んでよかった」と言っていただけるような仕事をしていきたいですね。