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現場で培ったお客様目線を、開発へ。

RKKCSのシステムエンジニアには、多様なキャリアパスがあります。
開発職を経てサポート部門で顧客対応を経験、再び開発者としてのキャリアをスタートさせた桐原さんに、その経歴を生かした働き方の現在地を聞きました。


企画開発部 税務収納開発課 桐原さん
システムエンジニア

2017年4月入社。1ヶ月の新人研修と、半年の技術研修を経て、税務収納開発課に配属、システムエンジニア職に従事。その後、税務収納システム課で顧客サポートを経験し、2021年より再び税務収納開発課でシステムエンジニア。現在は個人住民税と軽自動車税担当として、システム開発ならびに業務の取りまとめを担う。

自分が思っていた「IT」のイメージと全然違った

━━どんな子ども、学生でしたか。

昔からモノづくりが好き。実家が自営業で内装関係の仕事をしていたこともあり、遊びといえば木を使って自由工作をしているような子どもでした。
大学は数理工学科というところで、数学を用いた解析などをメインに学んでいたんですが、その中に少しだけプログラミングの授業もあったんですね。プログラマーやシステムエンジニアに興味を持ったのは、その時です。

━━入社のきっかけは?

鹿児島の実家に近いところで、九州圏内の会社を調べていく中でRKKCSを知りました。
先に入社されていた学科や部活の先輩にお会いできたので、「どんな会社なんですか?」と聞いたんです。すると「行政と金融の分野で、お客さんとやりとりをしながらシステムを作る」と聞いて「エッ」と。私はもともとITと聞くと、単純にゲームやホームページ作成する会社を思い浮かべていました。自分が思っていたイメージと全く違っていて、面白そうだなと。
それにRKKCSは他社が開発したシステムを使うのではなく、自分たちで1からシステムを作って販売している。「これぞ、モノづくりじゃないか」と興味が膨らんで、入社を決めました。

常に職員さん目線でシステムを作る

━━では改めて、お仕事内容を教えてください。

自治体の職員様が使う事務処理システムを作っていて、中でも私は「個人住民税」と「軽自動車税」を担当しています。
業務のボリュームとしては、8割方個人住民税。法律の改正が頻繁だからです。毎年年末になると、次年度以降に運用をスタートするための「税制改正の大綱」が出てくるので、その制度に則り、丸1年かけてシステムを作っていきます。またこの他にも、お客様の要望に応じてシステムの機能バージョンアップの対応もしています。

━━法改正対応は、開発期間が長いんですね。

そうですね。ただ事務処理システムの中にはいくつも機能があり、実際は機能ごとに五月雨式に作業を進めるので、1つの機能の開発期間がだいたい1ヶ月、トータルでは3〜4ヶ月くらいです。仕事の手順としては、法改正の内容を分析するところからスタート。条文を読んで「この改正は何をしたいのか」を3人くらいの小チームで議論し、今のシステムからの改修点を計画します。それを元に今度は、10人くらいのメンバーでその仕様で問題ないかをレビュー。方針決定後、仕様書、設計書を作り、外注さんも含めみんなで手分けしてシステムを作っていきます。

━━レビューではどんな意見が出されるんですか。

色々ですが、例えば「この入力の仕方はダメだと思う」とかですね。レビューの視点は、常に「作る側」ではなく「使う側」です。
なぜかといえば、結局システムを使うのは自治体職員様なので、職員さん目線で見ていかないと意味がないから。
私たちはどうしてもエンジニア目線でものを作りがちですが、使うお客様のことを常に意識することが大事です。だからいろんな人の、客観的な意見が必要なんです。

自分たちがやらなくて、誰がやる

━━お仕事で大変だなと感じる時はありますか。

…残業かな(笑)でもこれはどうしても仕方ないところ。基本的には先ほど言ったような長期スパンで作るんですが、近年はコロナもあって特例での特急案件が増えました。
辛いというのは確かにあるんですが、でも結局私たちの仕事がどこにつながるって、自治体職員様たちのところに行き着くんですよね。仮に私たちが開発の手を止めたら、職員さんの事務も滞ってしまう。そうしたらその先の住民が困ってしまいますから。そこを守ってるという、もう半分、開発者のプライドですね。
ただ、その中でもやっぱり家族の存在があるからこそ、辛い時期も乗り越えられると感じています。
私の仕事や開発にかける想いを家族が理解してくれているので、その点はとても助かっています。もちろん、早く帰宅する日は極力家事を手伝うようにしています(笑)

━━では逆に、やりがいを感じる時は?

やっぱり、お客様に迷惑をかけることなく、システムが稼働できた時が一番嬉しいです。
自治体の方々が新しいシステムでちゃんと課税計算できて、住民の方に通知ができた、問題なく終わったと分かった時。
議論を重ねて、長い時間を費やして1からみんなで作り上げていったものなので、「ここまでやってきたことは間違ってなかった」と思えます。

━━お客さんの声も直に聞けるんですか。

今の開発部門にいるとそうした機会がなかなか持てないのですが、実は私の経歴がずっと開発部門ではなく、途中お客様サポートの部署で仕事していて。その時に現場対応していた自治体職員様と信頼関係が築けているので、「今年はどうでしたか」といったヒアリングができるんです。
「今回はこの機能が良かったです」だとか、逆に「ここの部分はもうちょっとこうした方が使い勝手がいいかも」といった意見もいただけるので、貴重ですね。

サポート経験を生かし、お客様の期待を超える開発を

━━サポート課にいたから、開発への取り組み方が変わったりも?

視点が大きく変わったとは感じています。何よりまず最初に、お客様がどういうところで困っているのかを考えるようになりました。
例えば「こういう改修をしたい」と依頼を受けたとしても、そのまま受け取るのではなく「なぜお客様がこれをしたいと思ったのか」深掘りするように。そうすることで、本当にその修正が必要なのか、別の提案の方がより課題解決につながるのではないかという風に精査ができます。
相手の立場に立つという意味で、サポート職を経験できたのは、すごくいい学びになりました。

━━今後に向けてはどんな目標がありますか。

自身の能力向上はもちろん、後輩の育成にも力を入れ、一緒にスキルアップしていきたいと思っています。
特に法改正の対応は膨大なので、チームメンバーみんなで協力しなければ成し遂げられません。だからこそ私は、開発部門が接点のない自治体職員様の業務内容への理解なども含め、自分が持っている情報をできるだけオープンにして、グループ内で共有しています。そうすることで、システムやサポート対応も充実していくと考えています。
能力を発揮するにはチームワークもとても重要だと思うので、なるべく密にコミュニケーションを取ることも、引き続き心がけていきたいです。
RKKCSは、住民の方への行政サービスを、より良くできる会社。メンバーと一緒にさらに良いモノづくりを目指していきます。